2024年10月に放送されたドラマ『全領域異常解決室』は、常識では説明できない不可思議な事件を専門に扱うミステリードラマです。その独特の世界観が話題となり、「全領域異常解決室は原作はあるの?」と疑問を持つ視聴者も少なくありません。
この記事では、原作の有無からキャスト情報、さらに最終回のネタバレまで、物語の核心をわかりやすくまとめて解説します。
『全領域異常解決室』原作はある?
多くの人が気になっていたこの全領域異常解決室に原作があるのかですが、結論からいうと原作はありません。漫画や小説、海外ドラマなどを元にしたドラマなど日本でも数多く放送されていますが、この作品は脚本家・黒岩勉による完全オリジナル脚本として制作されました。
黒岩勉といえば、『ストロベリーナイト』『グランメゾン東京』『アンナチュラル』などの脚本を担当し、多くのヒット作を手掛けた実力派。細かく張り巡らされた伏線やテンポのいいやり取り、そして楽しめる謎解きが持ち味で、本作でもその魅力がしっかり生かされています。
キャスト一覧とキャラクター紹介
全領域異常解決室では、警察組織の中に存在する架空部署「全領域異常解決室」を舞台に、人智を超えた現象を「科学×神話」という独自の視点で描いています。今までの作品にはないジャンルのこの作品は、オリジナル脚本だからこそ実現できた世界観といえるでしょう。
全領域異常解決室は、ドラマの中でも通称名が全領域異常解決室の「全」と「決」をとって「ゼンケツ」。この摩訶不思議な世界で奮闘する登場人物たち、彼らを演じるキャストと、それぞれのキャラクターの魅力をここから詳しく紹介していきます。
ゼンケツのエース興玉雅(藤原竜也)
全領域異常解決室のエースであり室長代理。圧倒的な観察力と分析力を持つ男を演じるのが、演技派俳優の藤原竜也です。冷静沈着な一方、どこか人間離れした雰囲気を漂わせる“謎多き存在”。既存の警察では手に負えない事件、オカルト的な不可解な事件を解決していく超常現象のスペシャリスト、物語の物語の核心に深く関わる重要人物です。
興玉神がもつ特殊能力
興玉雅は、実は“興玉神”と呼ばれる猿田毘古神を宿した存在で、人間の姿をした神。彼は、人々の内側から無意識に漏れ出す善悪を見極める特別な力を持っています。
室長の雨野小夢(広瀬アリス)
元警視庁音楽隊カラーガード出身の警察官。なぜかある日突然、全領域異常解決室に出向させられてしまう。捜査経験も殆どなくしかも超常現象なんて信じてない雨野でしたが、少しずつ真実に近づこうと奮闘する。
天宇受売命がもつ特殊能力
雨野小夢は、実は“天宇受売命”と呼ばれる女神。芸能の神であり、他の神を踊りと鈴の音を使って呼び出すことができる特殊能力をもつ。どんな姿の状態であっても神であれば、必ず天宇受売命の呼び出しに応じなければならない。
内閣官房審議官の直毘吉道(柿澤勇人)
警視庁の協力者で内閣官房国家安全担当審議官を演じるのが、柿澤勇人。冷静で頭脳派だが、ゼンケツのやり方に疑問を抱く場面も多い。彼の立ち位置が物語後半で大きく変化していきます。
普段は巫女の豊玉妃花(福本莉子)
オカルト的な事件が起きるたびに現場で目撃される豊玉妃花を演じるのは福本莉子。多く警察からは「ヒルコ」だと思われてしまっている。しかし豊玉妃花はゼンケツの仲間で普段は都内の神社で巫女をやっている
豊玉毘売命がもつ特殊能力
豊玉妃花は実は、豊玉毘売命という水を自由自在に操ることができる能力をもつ神。
警視庁捜査一課の二宮のの子(成海璃子)
警視庁捜査一課の警部補でヒルコ専従班の二宮のの子を演じるのは、成海璃子。やや口調は強めの女性で、どこに行っても警察官っぽいと必ず言われてしまうような人一倍正義感が強い人。全領域異常解決室が扱うようなオカルトなものには否定的。
ゼンケツ室長の宇喜之民生(小日向文世)
全領域異常解決室の局長を演じるのは、実力派俳優の小日向文世。様々な異常な事件が発生すると内閣官房国家安全担当審議官の直毘から依頼を受け、興玉に事件を解決させる内閣との橋渡し的な役割をつとめる。
宇迦之御魂神がもつ特殊能力
宇喜之民生は、濃厚や食物の神である宇迦之御魂神。商売繁盛の神様で、宇喜之民生と交わった人たちを繁盛させる特殊能力をもつ。
配達人の芹田正彦(迫田孝也)
ゼンケツに呼び出されれば何でも運ぶ配達人の芹田正彦を演じるのは迫田孝也。情報収集が得意な芹田は普通の配達人ではない。
猿田毘古神がもつ特殊能力
芹田は、交通安全の神である猿田毘古神。芹田がいるところでは絶対交通事故は起きない。目的地がわからなくても依頼する人が行きたいと思うところへ案内することができる特殊能力をもつ。
驚愕の正体!最終回ネタバレ
最終回では、物語の核心を揺るがす「真の正体」がついに明らかになります。主人公である興玉雅を巡る謎、断片的に描かれてきた神の存在、そしてゼンケツが追い続けてきた事件の意味、これらが全てが一本の線につながる衝撃の展開が待ち受けています。
ここからはネタバレ注意です。
衝撃の真実!ヒルコの正体は
最終回では、シリーズを通して謎めいて描かれてきた神の存在であるヒルコの正体がついに判明します。なんとヒルコとは内閣官房審議官の直毘吉道、彼は神ではなく人間です。直毘吉道は普通の人間ではありません。飛鳥時代から生き続けている人間、人魚の肉を食べ不老不死の力を持ち現代まで生き続けてきたのです。
興玉はそのことが気になり、犬神の毛を使って試したことがありました。人魚の肉を食べて不老不死になった直毘吉道には呪いがかからなかったのです。ヒルコとして直毘吉道が神々を消そうとしたのです。
最終回が示した“続編の予兆”
ヒルコの存在がわかり無事解決と言いたいところですが、色々と気になるところがこの最終回には散りばめられています。興玉が雨野へ“事戸渡し”をしたように見えたものの、実際は形だけで、雨野は人間のまま鈴を持ち続けています。これは、興玉と雨野に今後何かが起きる予感がします。
また、病室から藁の舟を残して消えた二宮の存在も謎を深めます。複数の伏線が未回収のまま残されており、物語はまだ終わっていないと感じさせる余韻たっぷりのラストとなっています。
まとめ
全領域異常解決室は原作のない完全オリジナル作品でしたね。毎回、常識では考えられない摩訶不思議な出来事が次々と起こり、その独特の世界観にどんどん引き込まれてしまう魅力があります。さらに、2026年には映画化も決定しており、物語はますます広がりを見せています。映画をより楽しむためにも、まずはドラマ版をぜひ視聴して、ゼンケツの世界観をじっくり味わってみてください。


